インターナショナル・フォスターケア・アライアンス

大人のサポーターとの協働

IFCAは現在、日本の4か所の都市でユースチームを編成しています。各々の地域チームに、サポーティブ・アダルト(SA)と呼ばれる、ユースの伴走者のような大人がいます。

IFCAのSAは、元当事者ユース、弁護士、研究者、臨床心理士、社会福祉士など、さまざまな経歴と職業を持った人たちの集まりですが、かれらのすべてが「SAの特徴」を生かして、私たちと接しています。その特徴は、いくつかありますが、その一つは、ユースのよきお手本になり、励ましやアドバイスを与えることです。また、SAは、ユースがいろいろなことを気兼ねなく話せる、信頼の置ける人物です。IFCAは、この ユース・アダルト・パートナーシップ (YA-P)*という協働の仕方を基に活動を進めてきました。

具体的には、私たちのSAは、ユースが渡米する前の手続きの手助け、スピーチ原稿の校正、講演活動への同行、資料の提供、イベントや月例ミーティングの場所の確保、外部機関との連絡・交渉などの役割を担っています。そして、SAの役目の中でも、とても重要なことは、ユースたちの仕事に対して、建設的なフィードバックを与えるということです。

SAとともに活動することについて、IFCA のユースたちは、こんなことを感じています。

  • SAと私たちとの関係は、時にそれぞれの価値観、専門性を生かして互いを励まし合う対等な関係であり、時に私たちの後方から見守り、支えてもらえる関係性です。SAの存在により私たちがより安心に、より自分らしくIFCAに参加できているように思います。(あおい)
IFCAが発行した冊子◉サポーティブ・アダルト
  • 社会的養護に身を置いた人たちは大人との継続的な関係をつくることが難しいように感じますし、それが課題だと考えています。IFCAのSAは、私にとって丁度良い距離の大人です。そして、重要な局面には相談できるような大人です。私は施設を退所すると同時にずっと住んでいた地元から引っ越して遠く離れた場所に住んでいます。知っている人が誰もいない状況でしたので、地域にSAがいることは安心感を与えてくれます。

(高橋未来)

  • SAの方々が、忙しい中、親身に支援してくださることそのものに感謝を感じ、力がわきます。そのことから、自分も、誰かの心を少しでも軽くできるような活動をしたいと思うようになりました。そうしたよい循環をつくっていく、土台のような存在だと思います。(M.A.)

「サポーティブ・アダルト」について、詳しく知りたい方は、こちらのリンクをクリックすると、IFCA作成のブックレットを読むことができます。リンク:「サポーティブ・アダルト」の冊子リンク